咽頭クラミジアが自然治癒！？原因は風邪薬かも

「咽頭クラミジアは自然治癒する？」「自然治癒させる方法はある？」そんな疑問をもった人に、クラミジアの自然治癒する確率や対処法をご紹介します。

咽頭クラミジアは自然治癒しない

フェラチオやクンニリングスといったオーラルセックスの時に、粘膜をとおして喉に感染するクラミジアを咽頭クラミジアといいます。クラミジアは、クラミジア・トラコマティスと言われる病原菌が原因で感染します。この病原菌は、テトラサイクリン系、マクロライド系、ニューキノロン系の抗生物質を服用しないと死滅させることはできません。

ですので、ネットの記事ではたまに自然治癒する可能性がある、と記載しているものもありますが、信じないでください。

「症状が治まった＝治癒」と勘違いされる人がいますが、症状が出なくなったからといって、喉からクラミジア菌がなくなったわけではありません。適切な治療をおこなわないと、クラミジア菌は喉の奥に潜みつづけることになるため、恋人や家族、子供にクラミジアをうつしてしまうかもしれません。

風邪薬などに含まれる抗生物質で除菌される？

海外のある調査では、クラミジア感染後に治療をしなかった人の45％が1年で治癒したと報告されています。「あれ？じゃあ自然治癒するのでは？」と思うかもしれませんが、実は気づかない間にクラミジア治療をしている、という場合もあります。

クラミジアは感染率は非常に高いですが、非常に弱い菌でもあります。人の体から出てしまうと長くいきることができません。

ですので、例えば風邪薬や他の疾病に使われた抗生物質によって、クラミジアの細菌が退治されることもあります。この場合、知らず知らずのうちに咽頭クラミジアの治療につながっていたということになります。

もちろん家にある抗生物質を無作為に飲んだところで、クラミジアが完治することは可能性として低いですし、体を壊しますのでやめましょう。

参考：Duration of Untreated, Uncomplicated Chlamydia trachomatis Genital Infection and Factors Associated with Chlamydia Resolution: A Review of Human Studies

自然治癒を信じて悪化するより早期治療を

咽頭クラミジアを放置すると、性器への感染にもつながります。性器感染したら、男性の場合、尿道炎や精巣上体炎を発症します。睾丸上部が腫れて、激痛がはしることもあります。

女性の場合は、子宮頸管炎や卵管炎を起こし、将来不妊症になる危険性があります。

ＨＩＶに感染しやすくなるというデータもありますので、自然治癒は期待せずに、早期治療をおこないましょう。